インデックス投資の初心者に立ちはだかる4つの壁【投資歴5年以内の方必読】
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FPトガクレです。
インデックス投資は継続するのが意外と難しいよ
インデックス投資は、現代における最適解の投資法として崇められていますが、初心者には越えなければならない壁があります。
「ほったらかし投資」などのタイトルが付いた本がたくさん売られていますが、投資初心者は意外とほったらかせないからなんです。
インデックス投資の仕組み自体は簡単でシンプルだけど、「継続」することが難しい。
私も仕事とプライベートでインデックス投資の相談に乗ったりしますが、結構な確率で挫折する人が多くいます。
ちゃんと統計を取ったわけではありませんが、感覚的には10人が始めたとしてちゃんと続くのは2~3人位の印象です。
先日も見事にお一人脱落しました(笑)
今回はそんなインデックス投資の初心者に立ちはだかる4つの壁について、紹介したいと思います。
①値動きがあるとビビッて売却してしまう
まず最初の壁です。
ある程度ネットや本で勉強して始めたものの、実際にインデックスファンドを購入してみたら値動きが本当に?あり、ビビッてしまうことです。
わかっちゃいたけど、確定していないとはいえ損失が画面に表示されると、最初はかなり焦ります。
「どんどん下がるんじゃないか」
「良くない商品を買っちゃったんじゃないか」
なんて自信の無さから、かなり不安になります。
アクティブファンドの例ですが、最近では2017年に大きく値を上げた「ひふみ投信」を投資初心者が買い付け、その後の2018年相場で多少なりとも下落したときは、ファンドにクレームの電話が殺到したそうです。
2018年の年初の下落は世界的に調整したものなので、ひふみ投信の運用の失敗ではなく、正直しょうがない部分なんですが、一部の購入者はそれまでほぼ一直線に上昇したひふみ投信が下落したことでパニックとなりました。
それだけ値動きを実際に体験してみると、「損をしてしまう」恐怖は計り知れません。
でもこの辺はまだまだ。
ドラクエでいうLv1~5位だよ
②余計な買い注文をしてしまう
さて値動きにも慣れて、少しの変動では動じなくなってきた投資の初心者が陥る2番目の壁は、余計な投資をしてしまうことです。
だんだんと株価も見慣れてきて、「おっ!日経平均が少し下がってきたな」とか「ダウがこれから史上最高値を狙う展開だな」なんて思うようになってきます。
落とし穴ですよ。
完全に罠なんです。
例えばあなたが最初に4万円を積み立てると決めたのなら、淡々と毎月4万円積み立てればいいんです。
しかし「本日はダウが5%値下がりしました」なんてニュースを見ると、「安い!これは今買わねば!」なんて脇目も振らず買ってしまうんです。
また、「日本とアメリカが○○で経済協力をすることを、正式合意しました」なんてニュースをテレビで見ると、「これは株価が上がる!買いだ買いだ!」と喜び勇んで買ってしまう。
ちょっと厳しいことを言います。
あなたが今ニュースで知った情報は、プロはその前から知っていて、既に売買を完了しています
あなたが「今が買いだ!」と思って買った値段は、既にプロが仕掛けた後の値段です。
つまりもう高く(安く)なっている。
もちろん余裕資金がたくさんあればその中から買えばいいとも思いますが、近々使おうとしていた現金に手を出してしまうと最悪です。
目先の5%の変動なんて、長期で見れば誤差の範囲でしかありません。
ここで近々使おうとしていた現金に手を付けてしまうと、後々響いてくるんです。
ドラクエLv5~10位だよ
ちょっと慣れて油断しているところ。
③暴落があると耐えられない
暴落は約10周期で必ずやってくると言われています。
前回のリーマンショックは2008年(火種は07年)ですから、現在はいつ起きてもおかしくない状態といえます。
アメリカはこれまでは考えられない、「好景気での減税」と「株価最高値から利下げ」という、バブルを誘発しているんじゃないかとも思える政策をしています。
バブルは大きければ大きいほど盛大に弾けます。
次の暴落は、もしかしたらこれまでに類を見ないほどの大暴落になるかもしれません。
いや、前回からの教訓で銀行も準備金を強化しているし、自動売買が主流の現在ではある程度抑えられるかもしれない。
(…と書いたけど、AIによる自動売買は、一気に売りを浴びせるから暴落するんですよね)
こればっかりは分かりません。
とにかく暴落は長期投資をするうえで、必ず起こる事として備えておかなければなりません。
参考にリーマンショック時の2チャンネル(現在の5チャンネル)掲示板での投資家の書き込みの大まかな流れを思い出して紹介すると、
- 暴落の始まり「絶好の買い場到来!どんどん買うぜ!」
- 暴落が進む「買い場が続くぜ。まだ買うよ」
- さらに暴落「買いたいけど…もうお金がない。ヤバいかも…。」
- どん底まで暴落「いつまで続くんだこの暴落…。先が見えない。もう一生上がらないかもしれない。損切りするしかない。絶望だ…。」
となり、相場から退場してしまう人が多数いました。
「暴落なんて過去の実績では、だいたい3年位で戻すんだから大丈夫でしょ」と思うのは、結果の分かっている現在から過去を見ているからです。
当時のニュースでは、毎日「100年に1度の暴落!」「株価は底が見えません!」「工場閉鎖!○○人リストラ!」などと繰り返し放送されており、本当に絶望的な気持ちになってきます。
振り返ってみると、あの時は証券会社のサイトすら開けずに、ニュースも見ず、自動積み立てで投資を続けた人の方が相場に残っています。
あの大暴落で積極的に買いを入れたのは、あの伝説の投資ウォーレン・バフェットくらいのもんでしょう。
はっきり言って頭がおかしい人だと、皆思っていました。
「こんな相場で本気で株を買うの?まだ落ちるでしょう」と。
暴落の中に身を置くと、本当にお先真っ暗で絶望的な気持ちになり、そこで挫折してしまう方が多数出てきてしまいます。
ドラクエLv15位だよ
中ボス登場で進行の大きな壁になります。
④インデックス投資はとにかくつまらない
値動きにも慣れた、暴落にも耐えた、そして無事に投資中級者への道を歩みますが、まだ壁はあるんです。
それは、「インデックス投資がつまらない問題」です。
インデックス投資は最初に積立額や投資先を設定すれば、基本的にやることがありません。
あえて言えば、年に数回くらいリバランスすることでしょうか。
やることがなくて、つまらないんです。
インデックス投資は本当につまらない。
はっきり言って面白くなることは今後も一切ありません(笑)
暴落を乗り越えると、徐々に株価が上昇してきます。
それを見ていると、思わず個別株やコモディティ、FXなどに投資したくなります。
しかしこれも罠です。
投資の本を2~3冊読んだくらいでは、プロのカモになるだけです。
よく投資の世界である例えですが、メジャーリーガー相手に本を読んで覚えただけの野球素人が太刀打ちできるでしょうか?
日本市場ですら約7割は海外投資家のプロです。儲けを出すのにそれこそ人生を賭けています。
そんなプロに、ちょっと本を読んだだけで勝てるでしょうか?
確かに勝っている人もいるのですが、「ただただラッキーなだけ人」の場合が多い。
仮想通貨で儲けた人はこのタイプがほとんどです。
そのような人の投資手法を真似てもだいたい勝てません。
宝くじを当てた人に、買い方を聞いているようなもんです。
おもいっきりバットを振ったら、まぐれでホームランを打ててしまったわけですから。
再現性がない。
専業ではない個人投資家は、市場の平均に付いて行くインデックス投資を長期で行うことにより、複利の力もあって株価上昇の恩恵を得ることが出来ます。
色気を出して、インデックス投資以外の投資を行うことは、結果的にパフォーマンスを落とすことになってしまうことがほとんどです。
暴落後の上昇相場では、正直何を買ってもそれなりに上がるでしょうが、振り返ってみると愚直にインデックス投資を続けていたほうが結果が良かったはずです。
余計なことをせずにインデックス投資を続けるのもまた、難しかったりするんです。
ドラクエLv20~
最終的な目的も見えてきているが、他のイベントにも寄り道しちゃう状態。
まとめ
今回の本格的な上昇相場は2016年位から始まりましたので、2017年あたりから投資を始めた方も多いはずです。
今回の記事でいうと、2019年7月現在では「②」のあたりにいらっしゃる方が多い。
これからは嫌でも③に向かっていきます。
しかしながらアメリカSP500も最高値更新をしている現在では、こんな話をしても心に響かないかなとも思います。
まさに今は「イケイケドンドン!」状態ですからね。
今この状況で説明しても「オオカミが来るぞー!」とか、「俺が若いころはよ~」的な話にしか聞こえないかもしれない。
実際はご自身で体験しないと、伝わらない部分もあるかと思います。
自分もありがたい先輩に同様のアドバイスを当時聞いたと思いますが、思いっきり再現してしまいました(笑)
しかし頭の片隅に少しでもあり、暴落時の対策(現金をある程度残しておく)ができていれば、本当の意味でのインデックス投資を、その後も続けることができます。
とにかく大切なのは、投資の市場から退場しないこと!
投資だけではなく、 正しいお金の知識をつけることが防御となり、その後の逆転の攻撃となります。