【でも買っちゃダメ】毎月分配型投信が復調だってさ
スポンサーリンク
FPトガクレです。
2019年3月15日の日経新聞電子版に「毎月分配型投信に復活の兆し」という記事が載りました。
記事を一部引用すると、
2019年1月の国内公募投信の月間資金純増額で首位だったのは、「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)」毎月分配型投信が純増額で首位になるのは、17年5月の「LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)」以来、1年8カ月ぶりだ。
とのことで、上位5位までが毎月分配型投信で独占したという。
またか…。またこうなるのか…。
それが正直な感想なんです。
金融庁がおすすめしない金融商品
金融庁が平成27年度版の金融レポートにて、あまり好ましくないとも読める金融商品がありました。
それが、
・毎月分配型投資信託
・個人年金保険などの貯蓄性保険商品
・ラップ運用
などです。
これにより毎月分配型の投資信託の資金(純資産残高)は流出していきました。
背景には当時の販売側の手控えもあったようです。
毎月分配型のデメリット
毎月分配型は、毎月お小遣いのように例えば1口=50円などと定期的にお金がもらえます。
その解り易さから、投資初心者や特に高齢者に人気の商品です。
しかし毎月分配型のデメリットとしては、
・手数料が高い(信託報酬と販売手数料)
・元本を取り崩して分配することも多い
などがあります。
手数料がバカ高い
単純比較はできませんが、絶好調の「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)」と、低価格代表の「eMAXIS Sim バランス(8資産均等型)」を手数料で比べてみましょう。
※投資対象が全然違うのであくまで参考です。
①東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型) 購入時1.62% 年率0.9072%
②eMAXIS Sim バランス(8資産均等型) 購入時0% 年率0.17172%
これだけ並べてもよく解らない方のために、100万円分購入して値動きがなかった場合に1年後にどのくらい手数料で減ってしまうかというと、
①974,875円
②998,283円
※参考値。ざっくり計算しただけなので、実際は違ってきます。
参考値ですが、その差は1年で約23,408円。
だいぶ違います。
かなり違います!
手数料は何もしなくても取られてしまいます。
ちなみに「購入時手数料」は最初だけなので、2年目以降はここまで大きく差が開きません。
※「円資産バランスファンド」が別に悪い商品というわけではありません。手数料以上にパフォーマンスを上げられれば良いだけですから。あくまで「手数料」の比較として紹介しただけです。もっと手数料が高い商品は山のようにあります。
元本から分配金を払っちゃう
毎月分配型の商品を購入すると、毎月その商品が安定して稼いでくれて、給料のように貰える様な気になります。
違います。
投資商品ですから、大きく稼げる月もあれば、大きく下がってしまう月もあります。
お金が増えない月でも、毎月分配型は払わなければならないんです。
どこから?
元本を減らして払うんです。
元手がどんどん無くなっちゃうんです。
そうなると種銭が減ってしまう。
例えると、「子どもにおこずかいをあげたいけど、今月は給料がゼロだ。貯金からあげよう」ってなもんです。
毎月分配型を「あえて」おすすめするとしたら、60代以上の引退した方でしょうか。
そのお金を取り崩しながら生活するイメージで。
それでもあえて60代から購入する必要も思いつきませんが。
購入時の手数料が、だいたい高いので。
まとめ
一昔前は「投資信託」といえば、毎月分配型が人気で、信託報酬もそれなりに高い物でした。
正直これらの分配型投資信託の購入層は、証券会社に勧められるまま購入する方が多いのでしょう。
しかし現在は信託報酬も安く、効率的に資産を増やせる投資信託も続々と登場しています。
ノーロード(購入時手数料なし)のインデックスファンド(指数に連動)などです。
それらの商品をうまく活用して資産を増やしていきたいところです。
過去記事