外貨建て保険は加入すべきか?【相談がありました】
スポンサーリンク
FPトガクレです。
「外貨建て保険は加入していいんでしょうか?」
個別で相談を受けましたので、紹介していきたいと思います。
外貨建て保険とは
まず外貨建て保険とは、保険料の支払いなどが外貨建て(米ドルなど)になり、保険料が通常の円建て商品より安い場合が多いようです。
他の大きなメリットとしては、ほぼ金利がゼロの円と比べ、利率が高い商品が多いことでしょうか。
今回相談された方は大きな病院にお勤めの看護師さんで、病院に来る保険の営業マンに熱心に勧められたようです。
まだ20代前半なのに、実に堅実で将来の事を考えて検討しています。とても素晴らしい。
しかし外貨建て保険にはデメリットも多いんです。
為替変動を受ける
当然、外貨で積み立てるわけですから為替の影響を受けます。
この記事を書いている2019年の3月は1ドル=111円前後ですから円安気味です。
いつの時点で保険の支払い(または解約)になるのかわかりませんが、その時期により支払いは大きく変動することになります。
「変動」するので、上がっている場合もあれば当然下がる場合もあるということです。
うまいこと支払いのタイミングで上がったところならいいのですが、下がったところで半強制的に…。
なんてのも十分考えられます。
なんだかわからない
実はこの保険がおすすめできない最大の理由が「何がなんだかわからない」からです。
話をしておいて「何がなんだかわからない」とは何だとお思いでしょうが、とりあえず続けさせて下さい。
為替の変動に解約返戻金、死亡保障に年金支払いにも為替変動、資産運用の性格もあり…
個別にはわかります。お得なところもあって。
しかしそれらを組み合わせると、
何がなんだかわからん。
何をしたいのかよくわからん。
他社の同商品の比較すら難しい。
こんな商品何かと似ていませんか?
私は「携帯電話の料金プラン」が思い当たります。
あーだこーだ言って複雑で、お得なようで、結局お得なのか損なのかよくわからない。
だいたいそうする理由としては、「高い手数料」をうやむやにする事が多いのではないでしょうか?
手数料が高いかもしれない。安いかもしれない。
でも調べてもよくわからない。
一応言っておきますが、すべての外貨建て保険をわけわからんと否定しているわけではありません。
良い商品もあるのでしょう。
自分でやればよくない?
しかし、同時にこうも思ってしまうのです。
「自分でやればよくない?」と。
・為替で利息を取りたいのなら「外貨預金」「外貨MMF」「FX」など。
・安い保険に入りたいのなら「掛け捨て型の保険」「ネット保険」
・年金を積み立てたいなら「Ideco」
・資産運用なら「つみたてnisa」
などなど、外貨建て保険に入るより「安く」「現金化しやすい」「増えたり減ったりしてもどれかわかりやすい」「税制上有利」な方法を選択してもいいのではないかと。
Idecoなどは現金化がとてもしにくいですが、税制上の優遇が大きい。
それらを検討してみてからでも遅くはないと思います。
まとめ
日本ではお金の教育が敬遠されがちで、お金の知識や投資に対してアレルギーのある方がとても多い。
外貨建て保険ももしかしたら、投資にアレルギーのある方の橋渡し的な存在になりえるのかもしれません。
しかし、複雑な仕組みと手数料を考えると、おすすめできる商品ではありません。
投資の格言で「わからないものに投資するな」というものがあります。
もしあなたが外貨建て保険をしっかりと理解し、その上でメリットがると思えれば加入しても良いのではないでしょうか。
過去記事